経営事項審査(経審)とは?建設業者が知っておくべき基礎知識【初心者向け解説】

建設業界で公共工事の受注を目指す方や、これから経営事項審査(経審)に取り組もうと考えている初心者の方へ、本記事では経審の基本知識から申請の流れ、点数アップのためのコツまで、最新情報を交えてわかりやすく解説します。制度の仕組みや必要な書類、スケジュール管理の注意点に加えて、よくある疑問にも丁寧にお答えします。

目次

1.経営事項審査(経審)とは?基礎知識と制度の目的

建設業界で「経営事項審査」という言葉を耳にすることが多くなっていますが、その内容や目的について明確に説明できる方は意外と少ないのではないでしょうか。経営事項審査は、国や地方自治体が発注する公共工事を受注する際に必要不可欠な制度であり、建設業者であれば必ず理解しておかなければなりません。たとえば、河川整備や新しい公立学校の建設といった公共プロジェクトには、必ず経営事項審査による評価が求められています。制度が導入された背景には、建設業界の透明性向上や、コンプライアンスの徹底、市民の安全確保を目指す社会的な目的があります。企業の信頼度や経営状況を客観的な視点でチェックすることで、不正やずさんな管理体制による事故を防止し、優良な建設業者が安定して公共事業に携われる環境が整備されてきたのです。このように、経営事項審査の基礎知識や制度が必要とされた理由を知ることで、これから公共工事に携わりたいと考えている建設業者にとって、なぜ事前準備が大切なのかを理解できるようになります。

1-1.経営事項審査の概要と仕組み

経営事項審査とは、建設業を営む企業が公共工事の入札に参加する際に必要な評価制度です。国や地方自治体が工事の発注先を選ぶ際、企業の経営状況や技術力などを客観的に判断するために用いられています。

この審査では、売上高や財務状況、技術者の在籍数と経験年数、過去の工事実績など、さまざまな項目が評価対象となります。一つひとつの評価項目が得点化され、それを基に総合的な評価点(経審点数)が算出されます。それにより、企業の信頼性や施工能力が数字で表現される仕組みです。

たとえば、年度ごとの決算書において売上高や利益が安定して黒字を維持している建設会社は、大きな加点を受けることができます。さらに、1級土木施工管理技士や建築士の有資格者が多く在籍し、10年以上の現場経験を持つ技術者チームを構築している場合も、高評価の対象です。一方で、資金繰りが悪化して赤字が続いている、社員の資格証明や実績を証明する書類が未提出だった、または提出内容に不備が見られる場合は、経営事項審査の得点が大幅に減点されるリスクがあります。建設業界では、こうした細かな財務状況や人材の確保・育成状況、事務処理の正確さが、企業の信頼性と即戦力の証明として評価されているのです。

「制度が複雑すぎてよく分からない」「大企業しか有利にならないのでは?」といった声もありますが、きちんと準備すれば中小企業でも公平に評価されます。審査基準や評価内容は透明性が高く、情報も公開されていますので、不利になることはありません。

改めてまとめると、経営事項審査は建設業者が健全な経営を続け、公共工事に安心して参加できるように設けられた重要な審査制度です。自社の現状把握や今後の工事受注戦略にも役立つでしょう。

1-2.なぜ経審が建設業者に必要なのか

経営事項審査(経審)は、建設業者にとって非常に重要です。なぜなら、経審がなければ国や自治体が発注する公共工事へ入札できません。つまり、経審を受けていないと、大きな仕事のチャンスを逃してしまうということです。

この制度は、建設業者の経営状況や技術力を客観的に評価し、安全で信頼できる会社を選ぶ目的があります。入札参加の資格を得るためには、一定の基準をクリアする必要があり、経審はその第一歩となります。

たとえば、経営事項審査を未受験の建設会社は、国や地方自治体が発注するダムや高速道路の新設工事はもちろん、近隣の市町村が実施する水道設備の更新や小学校の耐震補強、町営住宅のリノベーションといった地域密着型の公共事業の元請契約からも完全に排除されてしまいます。加えて、公共施設のバリアフリー化や公園の整備といった比較的小規模な施工案件も対象外になるため、「小さな会社だから大きなプロジェクトには関係ない」と思い込んで準備を怠った結果、身近な受注機会を失うことにつながります。公共工事に参入したいと考える場合、経営事項審査を受けることが、幅広い分野で活躍するための絶対条件となっているのです。

「自社には公共工事の実績がないから、経審は不要だ」と考える方もいるかもしれません。しかし、今後新規でチャレンジしたい場合や協力会社として評価を高めたい場合、経審の取得が企業の信頼感や受注拡大につながるケースも多いです。民間からの案件でも「経審を取得している優良業者」としてプラスになる場面があります。

こうした観点から、建設業者にとって経審は不可欠な仕組みです。業界での競争力や社会的信用を高めるためにも、必ず押さえておきたい制度と言えます。

1-3.公共工事入札との関係

公共工事の入札において、経営事項審査(経審)は欠かせない存在です。
なぜなら、経審を受けていない会社は、そもそも公共工事の入札へ参加する資格がありません。
この制度により、国や自治体は信頼できる建設業者を判断しやすくしています。

例えば、学校の耐震工事や道路工事など、多くの自治体が行う入札案件では、経審の総合評定値(P点)が一定基準を満たしているか確認されます。
経審の評価が低いと入札できなかったり、選ばれる可能性が下がったりします。
逆に高い評価を得ていれば、より多くの案件にチャレンジできるようになります。

「民間工事だけやっていれば問題ないのでは?」と考える方もいますが、公共事業を手掛ける建設会社にとって経審は事業拡大の大きなカギ。
このため、経審を疎かにする選択は合理的ではないと言えます。

結局のところ、公共工事の入札と経審は深く結びついているため、建設業者として成長や安定経営を目指すなら、経審の準備と対策が必須なのです。

2.経営事項審査の申請条件と必要書類

経営事項審査を受けるためには、いくつかの条件を満たす必要があります。ここでは、審査申請を行う際に押さえておくべき基本的な要件や、提出が求められる主な書類について解説します。スムーズに申請手続きを進めるためにも、事前にしっかり準備しておくことが大切です。

2-1.経審を受けるための要件

経営事項審査(経審)を受けるには、まず有効な建設業許可を取得していることが前提です。この許可を持っていない場合、経審の申請そのものができません。

また、申請時点で許可業種に該当する事業を継続的に行っていることが求められます。事業の実態がなく、名義だけの状態では審査通過が難しいです。

さらに、直前の事業年度の決算変更届をしっかり提出している必要もあります。この決算変更届が未提出だと、申請が受理されない場合があります。

例えば、建設業許可を取りながら実際には工事を行っていなかった場合や、決算変更届を遅延や未提出で放置していた企業では、経審の申請自体が止められてしまいます。

一部の方は、経審は許可を持っていれば誰でも受けられると考えがちですが、それだけでは不十分です。許可、事業実態、決算届のすべてがクリアできていることが不可欠です。

したがって、経審を受けるにはこれら3つの要件を満たすことが最初の大切なステップとなります。入口の条件確認は、スムーズな申請の第一歩です。

2-2.必須提出書類とそのポイント

経営事項審査(経審)の申請には、提出が必須となる書類がいくつかあります。これらを正確に準備することが、審査をスムーズに進めるポイントです。

まず、定款や登記事項証明書、決算報告書といった会社の基本情報を証明する書類が求められます。どれも最新の内容でなければ受理されません。それぞれ作成年月日や内容に誤りがないか事前に見直しておきましょう。

例えば、決算報告書では直近の決算に基づくものを提出します。また、工事経歴書や、過去の工事実績を示す契約書なども必要です。これらは金額の誤記や事実と異なる記載がないか確認が不可欠です。会社の組織や代表者に変更があった場合、その旨の証明書も添付しましょう。

なお、会計帳簿や役員名簿、納税証明書など、各都道府県や申請区分によって求められる書類が異なることがあります。公式ガイドラインや自治体の指示を必ず確認してください。

書類の不備や記載間違いがあっても、審査が中断されるだけでなく、点数にも影響しかねません。書類を揃える際は、必ずダブルチェックを心がけましょう。また、経審と決算変更届は密接に関連しています。決算内容に変更が生じたら、速やかに届出と書類修正を行うことが大切です。

必要な書類の準備に戸惑う方もいますが、ひとつひとつ丁寧に整えれば問題ありません。困ったときは、専門家へ相談することでスムーズな申請が可能になります。

しっかりと書類を揃え、正しい方法で提出しましょう。きちんと準備することで、トラブルなく経審をクリアできます。

2-3.決算変更届との関連性

決算変更届は、経営事項審査を受けるうえで非常に重要な役割を担っています。なぜなら、経審は企業の健全性や経営状況を客観的に評価する制度であり、その基礎となるのが「決算」の情報だからです。決算変更届は、建設業許可を受けている会社が毎事業年度ごとに提出しなければなりません。この手続きを怠ると、経審をそもそも申請できない、または審査が遅れる原因となります。

例えば、前回の決算期の数字で審査資料を出してしまった場合、最新の経営状況が反映されないので、加点要素が正しく評価されません。これによって、思ったよりも経審の点数が伸びなくなるリスクが高まります。

「決算変更届は出しているけど、直近で売上が大きく伸びたので、すぐに経審を受けたい!」と考える方もいるかもしれません。しかし、決算変更届が正式に受理されたかどうかを役所に必ず確認しておきましょう。受理前に経審の申請をしても、審査が通らないので注意が必要です。

決算変更届と経審の手続きは密接につながっているため、経審をスムーズに受けるには、毎年の決算を正確に処理し、速やかに届け出ることが肝心です!準備を怠らないことが、点数アップや円滑な公共工事受注への近道となります。

3.経営事項審査の申請手順とスケジュール管理

経営事項審査の申請は、複数の段階を踏んで進める必要があり、計画的なスケジュール管理が不可欠となります。申請手順を正しく理解していないと、思わぬミスや評価点の損失につながる可能性もあるため、ここでは基本的な申請の流れや管理上の注意点を分かりやすく解説していきます。

3-1.申請の一般的な流れ

経営事項審査の申請は、計画的に進めることが重要です。最初に、前年度の決算が確定していることを確認します。次に、必要な書類を揃える準備を始めます。例えば、税務署へ提出済みの決算書や、建設業許可証の写しが必要になります。

書類の準備が整ったら、都道府県の担当窓口に申請書類一式を提出します。書類審査が始まると、追加資料や不備の修正を求められる場合があるため、こまめなやりとりが欠かせません。

例えば、提出した決算書に記載漏れがあれば、早めに修正依頼が届きます。そうした場合も、冷静に追加資料を再提出することでスムーズに進みます。

「提出書類が多くて大変」と感じるかもしれませんが、一つ一つの手順を確実に踏めば、無理なく進められます。トラブルの多くは事前準備で防げるので、焦らず丁寧に進めることが大切です。

経営事項審査の申請は、スムーズな書類作成と計画的なスケジュール管理が成功のカギです。

3-2.重要なスケジュールと注意点

経営事項審査のスケジュール管理は非常に重要です。余裕を持った計画が、スムーズな申請につながります。申請にはいくつかの期限が設けられているため、うっかりミスや遅延は避けなければなりません。

期限管理が大事な理由は、大幅な遅れが発生すると公共工事の入札に参加できなくなるリスクがあるからです。点数の有効期限も関係しており、期限切れになると再審査が必要になります。そのため、事前のスケジュール確認が不可欠です。

例えば、決算変更届の提出から経営事項審査までの期間には注意が必要です。決算変更届を提出してからでないと、経営事項審査の申請が受理されません。また、書類提出後も審査期間が最低1〜2ヶ月ほどかかります。その間に追加書類の指示があれば、迅速に対応しなければ、逆に手続きが遅れてしまう場合もあります。

スケジュールに多少の遅れが生じることもありますが、「審査自体が受理されない」「事前の計画でカバーできない」といった状況はまず起きません。日程管理と早めの準備を意識していれば、大きな失敗にはつながりにくいので安心です。

早めに準備することで、予期せぬトラブルや急な追加書類にも柔軟に対応できるようになります。経営事項審査は余裕を持った計画が成功のカギとなります。

3-3.評価点アップのコツ

経営事項審査(経審)で評価点をアップさせるためには、あらかじめ戦略的な準備が欠かせません。計画的に取り組めば、会社の強みを最大限アピールできるからです。

評価点の向上には、まず人材の育成や資格取得が有効です。経審では、建設業法に基づく技術者の資格や女性・若手技術者の登用が加点対象になります。社員のスキルアップを支援し、関連資格を取得させることが大切です。また、社会保険への加入や、コンプライアンス体制の強化も加点のポイントです。

例えば、建設業経理士や施工管理技士の資格を取得した社員を増やすと加点幅が広がります。さらに、ISO認証の取得やBCP(事業継続計画)の策定も加点のチャンスです。経審評価基準は年々細かく改訂されているため、最新の基準やガイドラインを常にチェックしましょう。

一方で、「うちの会社の規模では難しい」「手間がかかりそう」と感じる方もいるかもしれません。しかし、日々の業務改善や情報共有を意識すれば、中小企業や地域密着型の工務店でも十分に点数アップは可能です。専門家に相談することで、効率的に弱点をカバーできます。

しっかり準備と対策を講じれば、経審の評価点は必ずアップできます。自社の成長や発展につなげるためにも、積極的に取り組むことが重要です。

4.経営事項審査における加点・減点要素と注意点

経営事項審査では、評価点に影響を与える加点・減点の要素が多数存在します。高得点を目指すためには、加点につながる資格や実績の把握、ミスや減点が発生しやすいポイントへの細やかな注意が欠かせません。ここでは、審査で押さえておきたい主なポイントや、専門家を上手に活用する方法についてご紹介します。

4-1.加点につながる要素・取得しておくべき資格

経営事項審査で高得点を狙うなら、加点につながる要素を押さえることが大切です。加点を意識した対策をすれば、企業の評価が上がり、公共工事の入札で有利になります。

評価点アップのために押さえておきたい加点要素の中核となるのは、社会保険(健康保険・厚生年金・雇用保険)の全従業員加入を完了していること、従業員のうち建設業経理士1級・2級、1級施工管理技士、主任技術者、監理技術者などの国家資格保有者がどれだけ在籍しているか、また建設キャリアアップシステム(CCUS)に技術者情報を登録している人数や進捗状況などです。たとえば、ある地域密着型の工務店では、女性技術者2名、若年建設技能者4名、そして建設業経理士2名の保有をめざして就業支援制度や社内研修を導入しています。さらに、CCUSへの常時情報更新を行い、国土交通省の基準に適合する人材体制を維持することにより、審査の加点幅を毎年着実に伸ばしています。このように、加点要素は会社の規模や業種にかかわらず、積極的な人材育成と書類整備で十分に高得点を目指すことが可能です。これらの資格を持つ技術者が在籍していることで、会社の信頼性と能力が評価されます。また、女性や若手技術者の登用、環境や安全への配慮、法令遵守体制もしっかり評価されています。

例えば、建設業経理士2級以上の有資格者がいると大きく加点されます。監理技術者講習を修了していれば、より高い評価が得られます。建設キャリアアップシステム(CCUS)にも登録しておくと、今後ますます加点要素として重要視されそうです。

「結局どんな会社でも点数を上げるのは難しい」と感じるかもしれませんが、対策が明確なため、きちんと準備すれば十分に加点を狙えます。資格取得や社内体制の整備はコツコツ積み重ねることが大切です。

加点対象を把握し、積極的に資格取得や制度活用を進めていくことで、経営事項審査の点数は確実にアップします。今からでも備えを始めましょう。

4-2.減点やミスが起きやすいポイント

経営事項審査では、細かい点で減点やミスが発生しやすいです。これらを防ぐことが高得点のカギとなります。

減点やミスが起こる主な理由は、書類不備や記載ミス、申請時期の誤りなどです。これらは担当者の確認不足や、制度の理解不足によって発生します。特に、提出書類の抜けや不備、最新情報の反映漏れは頻発します。また、小規模な事業所だと人手不足でミスが生じやすい傾向もあります。

例えば、事業年度の途中で担当者が変わり、引き継ぎが不十分だったために過去のデータと一致しない記載になったケースがあります。また、決算変更届が未提出だったことで、経審の申請自体が遅れてしまうことも珍しくありません。資格者数の誤記や、社会保険の未加入なども減点要素です。

「今回は大丈夫」と油断した際に限って思わぬミスが発覚する場合が多いです。最新の審査基準や必要書類も、自治体ごとに微妙に違う場合があるため、決して自己判断だけで進めてはいけません。

このようなミスや減点は、ちょっとした準備とチェックリストの活用で大半は防げます。定期的な情報確認や、専門家による事前チェックも有効です。余裕を持ったスケジュールで準備を進めることで、忘れやすいポイントも押さえることができるでしょう。安心できる申請のためには、細部まで丁寧に見直すことが最も大切です。

4-3.行政書士や専門家の活用法

経営事項審査の手続きは、細かい要件や書式が多く、専門知識が求められます。そのため、行政書士や専門家を活用することで、申請ミスや手続き遅延のリスクを大幅に減らせます。加えて、点数アップにつながるアドバイスをもらいやすいのも大きなメリットです。

例えば、行政書士は必要書類の不足や不備を事前にチェックしてくれます。特に加点対象となる資格や証明書、会社経営の改善につながるアドバイスなど、専門家ならではのサポートを受けられます。専門家が間に入ることで、自治体とのやりとりもスムーズです。万が一の修正や追加資料の提出も迅速です。

行政書士に依頼費がかかる点を心配する方もいますが、手続きが円滑になり、結果的に評価点が上がれば十分に元は取れるでしょう。「自分でやる方が安い」と考える方も多いですが、申請のやり直しや点数の取りこぼしによる機会損失は意外と大きいです。

専門家を活用し、効率よく制度を活用しましょう。安心して経営に専念できる体制は、今後の経営基盤を強化するうえでも大きな武器となります。

5.よくある質問と回答

経営事項審査について初めて手続きを進める方や、何度も申請をしている方からも、制度や運用に関して様々な疑問が寄せられます。ここでは、特に多く寄せられる質問と、それに対する分かりやすい回答をまとめました。申請や手続きで迷った際の参考にしてみてください。

5-1.経営事項審査の有効期限はいつまで?

経営事項審査の有効期限は、審査を受けた日から原則として1年間です。この期間を過ぎると、公共工事の入札資格が失われてしまいます。つまり、毎年定期的に審査を受ける必要があります。

なぜ有効期限が設けられているかというと、経営状況は年度ごとに変動するため、最新の経営状態をもとに審査する必要があるからです。経営体質や資本の安定性、実績など、毎年しっかりと見直す仕組みが求められています。

例えば、2024年4月1日に経営事項審査を受けた場合、その審査結果の有効期限は2025年3月31日までです。期限をうっかり過ぎてしまうと、次回の入札に間に合わないリスクもあります。毎年、決算が終わったら早めに手続きをすることがとても大切です。

「有効期限がなくなればいいのに」と思うかもしれませんが、それでは建設業者の経営状況が適切に反映されません。国や自治体としても、常に最新の情報で公平に審査することが重要視されています。

経営事項審査の有効期限は「更新制」と考え、余裕を持って手続きを進めることがポイントです。期限切れで入札資格を失うことのないよう、しっかりスケジュールを管理しましょう。

5-2.経審で点数が思ったように上がらない時の対処法

経営事項審査で点数が思ったように上がらない場合、まず現状の審査結果をしっかり分析しましょう。どの項目で点数が低いのかを確認し、点数アップのための具体的な対策を検討することが大切です。特に経営状況や技術者の資格、工事実績など、加点しやすい部分に見落としがないか再確認しましょう。

点数が上がらない理由として、多くは必要な加点要素を取りこぼしているケースが挙げられます。例えば、「技術職員の資格が充実していない」「社会保険未加入」「経営状況分析でマイナス項目が目立つ」といった点が響いている場合も少なくありません。

例えば、「技術職員の保有資格に抜けがあった」「女性管理職・若年技術者に該当する職員がいるのに加点申請していなかった」など、意外と見落としやすい細かい項目で点数が変動します。さらに、経審書類自体の記載ミスや必要な証明書の提出漏れによって減点されていることもあります。

「努力しても点数がなかなか上がらないのは、自社だけかもしれない」と不安になる方もいますが、多くの建設業者が同じような悩みを抱えています。定期的に制度改正が行われるため、情報をアップデートして対応することも重要です。

最終的には、現状の審査結果でショックを受けても諦めないでください。毎年見直しや改善ができるので、次回の申請に向けて改善ポイントを実行しましょう。専門家のサポートを受けることで、点数アップのためのアドバイスも受けやすくなります。着実に対策を進めていけば、必ず評価は上向きます。

5-3.電子申請のメリットと注意点

経営事項審査の電子申請には、大きなメリットがあります。申請書類をオンラインで提出できるため、来庁の手間を大幅に削減できるのです。また、24時間いつでも申請作業ができるので、業務の合間に準備を進めやすい点も魅力です。

紙による提出と比べて、作業ミスが減ることも利点となっています。例えば、入力内容にミスがあった場合、システム上で即座に指摘されるため、再提出のリスクを減らせます。申請に関わるやりとりも電子データで管理できるので、書類の紛失や管理の手間も軽減されます。

一方で、電子申請には事前準備が必要です。パソコン環境や電子証明書の取得、操作マニュアルへの習熟が求められます。ですが、こうした事前準備をしっかりと整えれば、操作自体は難しくありません。例えば、専門家や行政書士にサポートを依頼すれば、初めての方でもスムーズに対応できます。

紙での申請が安心だと感じる方もいますが、電子申請はセキュリティ対策も強化されており、個人情報や重要書類の保護にも配慮されています。このため、不安を感じる必要はありません。

結局のところ、電子申請を活用することで、時間と手間を節約し、効率的に経営事項審査の手続きを進めることができるでしょう。慣れることで、よりスムーズな業務遂行が可能になります。

6.まとめ

ここまで、経営事項審査の基礎知識から申請手順、加点・減点のポイント、よくある質問まで、初心者の方にもわかりやすく整理して解説してきました。経審をしっかり理解し、事前準備や書類作成に注意を払うことで、スムーズに申請を進めることができます。  

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この記事を書いた人

元電気工事の現場代理人をしていた行政書士です。特に電気工事、消防工事等に強いです。

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